心身転移の術は、山中一族の秘伝忍術である。使い手は自分の意識を霊的なエネルギーへと変え、それを標的へと放つ。意識はゆっくりと、直線上にしか飛ばないため、外すのは非常に容易い。術が当たらなかった場合、霊が自分の体へ戻るまでに数分かかる。このため、この術は動かない相手や拘束された相手にしか使われない。意識がどうにか目標に到達すると、使い手は犠牲者の精神を押しのけ、その体を完全に支配下に置く。
もともとこの術は諜報活動のために作られた。他人の体は、術者自身では入れない場所へ潜入し、機密文書を読み、標的の身体的特性(例えば鳥の飛行)を利用することを可能にした。他人の体の中では、犠牲者と対話し、さらには自身の術、主に感知系の術を使用することもできる。
通常、支配は術者が望む限り続く。しかし、犠牲者の意志が強い場合、特に術者が疲弊している時に、その者は他人の意識を押し出すことができる。奪取の瞬間、自身の体は動かず無防備のままとなり、複数の敵との戦闘では危険である。奪われた体が受ける損傷は、即座に術者の本当の体に反映される。したがって、山中はほとんど常に秋道と奈良と共に行動する。